横浜マラソン 初フルマラソン 4時間4分
横浜マラソン 4時間4分
成績は満足いくものでは無いが、先ずは4時間程度で完走が目標だったので合格点。
再三周りの皆さんに自重して行けとアドバイス貰ったが、とりあえず一発目は止まることも覚悟の上、完全に無視して突っ込んでみた。
結果、想定以上に脚は止まった。
20kmまでは快調に5分/kmペースで刻んだが、ハーフを過ぎて、高速に入ったあたりからずるずる落ちて行く。32kmでハムが完全に攣ってストップ。あとは徒歩とジョグを繰り返しながら、拷問のような状況でゴールまで。
果たして、6分から入って抑えたら脚が持ったのかどうかはわからない。ただ自分には20kmを耐える脚しか無かったというのが真実。
ここまでの練習は最長25km走。6分ペース。
10kmは皇居2周を4:20ペースで43分台がベストタイム。アシックスのランニングラボで測定した結果、心肺機能的にはAT(フル)は5:00。RCT(10km)は4:15との結果。脚が有ればの前提だが。
流石にフルマラソンに出るのだから、1か月半程時間を取って毎週ならして20kmくらいは走った。
戦略としては、ゆっくり入ってもどうせ垂れるだろうから5分で入って行けるまで行く作戦を取る事にしてみる。
周りのメンバーから全否定されるが、失敗してもいいので、先ずは自分で納得してやってみない事には始まらない。
6:30にみなとみらい駅に集合。最近ランやバイクでご一緒してるYさんとNさんと待ち合わせて、駅直結のビルで着替える。ここはグッド。コンビニも空いてるし。偶然にパパ友で出場するUさんにも遭遇。毎年欠かさず出てるらしい。
7:30に荷物預けが終了するので、7時過ぎに移動開始。ここはコースを誤る。大渋滞コースだった。道の反対側まで行ってパシフィコに行くのが正解。
荷物を預けて、スタート地点まで移動。
ここも大渋滞。トイレに行ったら、ゲート締切が8:00と言われて焦る。何とかゲートまで移動。Yさんと談笑しながらスタートを待つ。
ツールド沖縄の210kmで最後尾に並んでもここまでスタートは遠くないくらいスタートは霞んで全く見えない。
アンバサダーの谷川真理が
「皆さん、30kmからがマラソンですよ〜〜」
とアドバイスしてくれる。完全にマイ作戦は初心者の陥りがちな馬鹿作戦だが、頑固な私はここで作戦を切り替える考え全く涌き起こらず。
いよいよスタート。
速そうな人に付いて隙間を縫う様に前に出る。
市場を抜けて、パシフィコ付近から赤レンガ倉庫まで、ペースが一定に出来ずかなり気を使う展開。結構疲れて息が上がる。
最初の1kmは5:30で行く予定だったが、5:00そこそこで入った。ペースは5分程度だが、横浜スタジアム辺りで息が収まらず、若干焦る。
徐々に楽になるに違いないと自分に言い聞かせるように走る。
トイレが1km毎に設置されているので、トイレが見える度に行くか行かまいか悩む。結構並んでるのを見ると、まあ次まで行こうと切り替えて走り続けるが、しばらくするとトイレはまだか?となる。
最近、ランをする度に便意を催す病になっている気がするが、皆さんも同様なのだろうか?初心者ランナーゆえにこんな事も分からない。
自転車では、尿意も便意もむしろ収まってしまうたちなので、いかに重心が上下すると腸を刺激するのか良くわかる。
などと考えながら、走っているとようやく高速の高架下にたどり着く。ここは日差しが避けられ走りやすい。
徐々に呼吸も楽になってきた。
ふと時計を見れば、ペースが5:45まで落ちている。おいおい。自分の感覚としてはイーブンペースを守っているのに、ここまでぶれるとは。道理で楽になった訳だ。
ペースを上げると今度は4:30。どうやら高速高架下はGPSが正常に作動しない様だ。
ここでペースの合うおじさんに抜かれたので、ツキイチで走らせて貰う。2km程走った所で、急におじさんストップ!あぶねー。
トラブルかと思ったが、一旦私の後ろに付いたかと思ったら、コースを変えてピューっと前に行ってしまった。バイクと違って空気抵抗も無いが、声掛けしておくべきだったのか。
10km位の地点で前方に紺のタイツでおケツが透けてる様に見えるお姉さんが走っている。いや、これは一体何なんだ?直後方に気のせいかおじさんが沢山走っている。たまたまだろうか。まあ、出場している人はほとんどがおじさんなので、やむを得まい。
一瞬ペースを緩める事もよぎったが、心を鬼にしてタイツ姉さんを一気にパス。この辺りは、脚は重くなっているが、全くどこにも痛みも無く、心肺も余裕が有り、むしろここまでノートラブルで来れた事に驚きすら感じる程である。
1週間前に沖縄で20km走をやった時は、10kmを過ぎてアキレス腱やふくらはぎにかなりの違和感を感じていたが、今日は調子が良い様だ。
15km付近の根岸で家族が応援してくれている予定なので、そこまでは元気に走り抜きたい。
しかしながら、実はスタートからストレスが一つあった。ジェルを入れたパタゴニアのウェストポーチが締めても直ぐに緩むので、腰回りで暴れて走りづらい事この上無い。
さっさとジェルを摂取して中身を軽くする事も考えたが、根岸で家族に渡してしまう作戦に切り替える。中に入った携帯は抜き出して、ランパンのポケットに入れてしまわなければならない。
根岸駅前では、歩道ギリギリまで寄って家族を探す。無事に見つけて、ポーチを投げ捨てる。
「?」な嫁の顔。アイコンタクトで、気持ちを伝える。「重たくて邪魔」
一瞬で家族と別れて、一路新杉田まで南下する。この辺りで、ほぼこれまで抜く事一辺倒だったのに、逆に抜かれるパターンが出てくる。
後から記録を見ると、18km付近までは安定していたが、そこからずるずるペースが落ちている。心肺は全く問題ないが、どうやら脚が限界の様である。
まだ半分も走っていないが、レースは終わってしまうのか。20kmを過ぎて、横浜マラソン名物の高速道路ランが始まる。
「チーン」という空耳が聞こえると、杉田入口ランプの登りで一気に脚が終わる感。ここから、まだ残り半分も有るというのに、歩くスピードとほとんど変わらないスピードまで一気に落ちる。
ハーフで1時間45分。フルがハーフ×2+10分と聞くので、きちんと練習しているベテランで3時間40分くらいが想定ゴールタイム。この頃はそれでも、4時間は切れると思っていた。
高速も半分過ぎて、ベイブリッジが見える頃には、歩いている人以外はほぼ全員に抜かれる。
係員やボランティアの方々からハイタッチをして応援頂くが、もはや腕も上がらない程に。
全然心肺は余裕で、汗も引いてきた。ただただ、筋肉が痛いのだ。スタート前は絶対に歩くまいと心に決めていたが、絶望的に痛い。着地耐性が限界を超えた様で有る。
高速道路最期の給水所で遂に止まる。アクエリアスを一気に飲み干して、クッキーを貪り食う。ちょっと元気になった。側で大黒摩季軍団が20人くらいで熱唱して応援してくれている。
エネルギーチャージをしていよいよ最後の15kmに臨む。
ここは噂のD突堤。反対側に折り返した選手が走っている。折り返しはどこですか?全く先が見えない。永遠に続くD突堤。
32kmで遂に左のハムがお逝きになる。
歩く事すら出来ず、道路脇でストレッチをして再始動。そして直ぐにまた痙攣してストレッチの繰り返し。4時間ギリどころか、想定外のリタイア、DNFが頭に浮かぶ。完走すら出来ないのか。
しばらくゆっくり歩く。
5分程してストレッチしてまた走り始める。良し、走れる!ハムがしぶとく蘇った。
しかし、ヒラメがピクピク痙攣して予断を許さない状況。ここで再び攣ってしまうと、かなり厳しい状況になってしまう。
この時点では、サブ4の線はまだ可能性を残していたが、なる様にしかならぬと清く諦めて、今の体調から編み出される最適解。冷静にここは判断してジョグとウォーキングのベストミックスを追求する事に専念する。
山下公園の沿道からの応援が辛い。
俺はもう走れない男だ。
ラスト1kmから再び走り始める。
左アキレス腱が固まっていきなりブチっと切れそうな程に痛む。スピードを最低まで落として走る。走れエロス!
ゴールくらいは両手を挙げてゴール。
手元のネットタイムは4時間4分3秒。
ゴール脇の芝生に倒れ込んで、30分程横になって、その後着替えて仲間と集合。
お互いの健闘を讃え合う。
Yさんは見事ベストタイムでサブ4達成!
Nさんはきちんとイーブンペースを刻んだもののサブ4惜しくも達成ならず。
腱や関節へのダメージは最小限に抑え、筋肉のみにダメージがきた感じ。やはりマラソン耐久筋肉を長距離走で鍛えるしかなさそう。
さあ、次は次週のツールドおきなわ。
100km完走に向けて最後にあがけるだけあがこう。